東京タワー

この前リリーフランキー氏がテレビに出ていたのを機に、

長年、読もうとして読んでいなかった彼の名著である「東京タワー」を今更読了!

(成田空港ターミナル3の本屋で購入、白いはずの表紙がやや茶色・・・)


私、子供を授かりたいと思わない女なんだけど・・・、

オカンのおかげで、子供欲しくなったよ!!!最後のオカンのメモ、何っあれっ!?

1000%泣かせようとしてるでしょ!!!会社でボロ泣きじゃったけんね!!!

本としては、リリー・フランキー氏のと彼のお母様の手記?であって

文章としては自由体(リリー体?)でたまに読みづらいのだけど、

(ってか登場人物が多すぎる・・。全然オカンとボクと、時々オトンどころじゃない。)

ちょいちょい挟むリリーフランキー氏の人生観みたいなのが、

とてもとても心に刺さった!!!!


ぐるぐるぐる、ぐるぐるぐる。


話がそれるけど、上京って相当なライフイベントなんだなと改めて感じた。

居住地&環境が変わりまくった私にはわかり得ない感覚なんだけど、

そんなに東京ってすごいのかな?と上京物語系を読むと思う。

そもそも生粋の江戸っ子のがもはやレアだろうし、東京ってそんな風当り強い?

私なんか外国人へのSuicaのチャージのレクチャーめっちゃ上手だよ?

「何駅目で降りてね!」とかまで言っちゃうからね。お・も・て・な・し♪

私は東京人でないけど、地方の人の「やっぱ東京の人ってすごい~」みたいなのが、

すっごく悲しくなる。もっとアイデンティティー大切にしない?!みたいな笑。


またまた話がそれるけど、私の両親は2人揃って大阪生まれの大阪育ち。

父は社会に出るまで、母は結婚するまで地元から出たことがないというコテコテの大阪人。

ただ、転勤まみれのせいで、大阪弁もそれほどきつくないし、大阪への執着も特にない。

母に至っては、「東洋のマンチェスター」である東大阪育ち臭を見事なまでに掻き消し、

「自称鎌倉夫人よ~」とホラ吹いている始末。

ただ、生涯大阪の母の両親や姉(私の祖父母&叔母)は、大阪至上主義が半端ないため、

「東京なんて高いだけでなーんもおいしない。なんでも大阪が一番や。」と言い、

母が「この田舎者がー!世界が狭いじゃー!」とブチ切れるという、

お決まりの新喜劇が、帰郷する度に開幕する。


ぐるぐるぐる、ぐるぐるぐる。


話は著書に戻って、

一番刺さったのが、「家族」の部分。

「親子」の関係は簡単であっても、「家族」の関係は努力の賜物であるということ。

私は幸せ者で、両親共に揃った状態の「家族」生活しか送っていないけど、

それは決して普通でもなければ、簡単なことでもないということ。

赤の他人である父と母と、偶然にもその父と母の子である私&妹で構成される「家族」は、

見えないように、感じないようにといった各々の気が使われた努力で成り立っているのだなと。

そして、「家族」は一瞬にして破綻しえる脆いものであるということ。

確かに、結婚&出産したものの、現在離婚協議中っていう夫婦を2組知っている・・・。

それほどに覚悟と努力(我慢)が「夫婦」にも「家族」にも求められるのだろう・・・。

はい、嗚咽。

そして、腐りかけるほど自由の身である私に語りかけるリリー。


―――以下抜粋―――

漠然とした自由ほど不自由なものはない。

それに気づいたのは、様々な自由に縛られて身動きがとれなくなった後だった。

大空を飛びたいと願って、たとえそれが叶ったとしても、

それは幸せなのか、楽しい事なのかはわからない。

結局、鳥籠の中で、空を飛びたいと憧れ、今いる場所の自由を、

限られた自由を最大限に活かしているときこそが、自由である一番の時間であり、意味である。

就職、結婚、法律、道徳。面倒で煩わしい約束事。柵に区切られたルール。

自由は、ありきたりな場所で見つけて、初めてその価値がある。

自由めかした場所には、本当の自由などなお。自由らしき幻想があるだけだ。

――――――――――


はい、慟哭。

何かと、私の人生の課題である「自由」。

建前は「個性の尊重」で、ただの「無関心・不干渉」だったスーパーフリーの高校では、

「自由は自己責任」とだけひたすら言われ続けた。

でも鳥なら、ついてる羽で大空を自由に飛びたいって思ったっていいじゃん!

たしかに自分で餌見つけなきゃとか頭をよぎるよ?

でも、その瞬間が幸せじゃなかったら、夢なんか見れないよ!リリー!!

でも確かににある程度の「面倒で煩わしいこと」は必要だなと感じさせられる尼生活。

出社(会社にくる)以外なにも予定ない一週間は長ーい長ーい、ほんと長ーい!!

ってか出社しなくてよくね!?まだ水曜日かよ!!!!

ぐるぐるぐる、ぐるぐるぐる。考えはめぐるにめぐる。


出典:

リリー・フランキー 「東京タワー -オカンとボクと、時々、オトン-」

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